豊富なデータと卓越した技術から、世界に誇る染色を生み出すニッセンファクトリー(株)。
前身の(株)ニッセンから染色・洗い事業を継承し、2011年、社長の難波眞を中心に、ものづくり好きの闘志あるメンバー3名で立ち上げた。

 

世界が認めた「染めのニッセンファクトリー」


「染めのニッセンファクトリー」として広く知られるこの工場は、前身のニッセン(株)から培ってきた生地染めの経験・データを活用、一度縫製された衣料品を染める「製品染め」という技術を確立した。

「 今ではジーンズ、シャツ、パンツは当然のこと、鞄や帽子、スカーフなど、かなりのアイテムに技術を応用しています。生地を染めるためには、繊維に見合った染料や薬品をセレクトする必要があり、また染色条件(温度・時間)も調整が難しいことから、最初はいろいろと苦労しました。壁にぶつかるたびにその都度原因を追究し、改善を重ねることで独自の技術を確立することができたんです。ここまで来るにはファスナーやボタンなど、資材メーカーとの共同試験も欠かせませんでしたね。

流行がめまぐるしく変わる今の世の中で、我々染色工場がすべきことは、どんなアイテムでも染められる設備を整え、発想を柔軟にしておくことだと思います。」

 

海外に開かれた”児島”という街

元々ものづくりが好きで、芸術系の進路を考えたこともあったという難波社長、最終的には繊維産業が盛んな地元・岡山で働く決断をした。

「工業高校の染色科を卒業後、はじめは大手企業に就職したいと考えていたのですが、父にも相談し色々話した上で工場で働くことを決めました。当時、父は染色会社の営業をしていて、岡山の繊維産業が産地として集積している強みやジーンズの可能性をわかっていたんでしょう。 『こんな児島だけど国内外から仕事を受け、多くの人がものづくりをしているんだよ。岡山も捨てたもんじゃないぞ』と言われましたのを覚えています。 最終的には私が決めた進路でしたが、今から思えば間違ってはいなかったと思いますね。」

 

工場から生み出す新しい生産モデル

「例えばいま70年代のファッションが注目されていますが、それを若い人は新しいものとして捉えていて、我々が経験している70年代のそれとはやっぱり違うんです。なので『当時の加工はこうだった』とか『トレンドはこうだった』というのを念頭に、どう現代風に解釈するかが大切。当時よりも技術は飛躍的に進化しているので、30年以上蓄積されたデータを駆使しながら今までになかったものを生み出していきたいです。」

ニッセンファクトリーが掲げるコンセプトは”工場から世界にワクワク発信。”難波社長が未来のものづくりのあり方について語る。

「業界としては成熟期も過ぎ、衰退期かなと感じています。さまざまな環境が大きく変わり、古い生産モデルは海外に移りました。もう国内での大量生産は考えられないという中で、今後は世界に発信ができる感性を持った、新しい生産モデルの会社にしていきます。

我々は社名にファクトリー”という名前を付け、合い言葉は”工場から世界にワクワク発信”。まだまだ課題は山積みですが、スタッフが会社に来て活き活きとものづくりする姿は、きっとお客さまや社会に伝わると思っています。作り手の気持ちが入ったワクワクする商品を生み出す、世界一の染色工場を目指したいですね。」

 

ー会社データー
ニッセンファクトリー株式会社
所在地:〒711-0907
岡山県倉敷市児島上の町1-9-11
代表取締役:難波眞
設立:平成23年6月
従業員数:26名